ExcelのIF関数を上手く使えていますか?
Excel関数は400以上あるといわれていますが、よく利用されるのはIF関数です。
IF関数は、1つの論理式で真(TRUE)と偽(FALSE)の2つに分岐します。分岐した先の偽の場合に更にIF関数を入れ子(ネスト)することで複数の条件を判定することができます。
新しくIFS関数という関数も追加されました。IF関数に似ているのでこちらもあわせてご紹介します。
※対応しているExcelのバージョンは記事の最後にあります
IF関数の使い方
IF関数は、論理式の結果(真or偽)に応じて指定された値を返します。
論理式は条件、真の場合は条件があっていた場合、偽の場合は条件に合致しない場合です。
論理式(条件)は「=」「<」「>」のいずれかを使って条件を指定します。
- 例えば
- A1のセルが1なら:A1=1
- A1のセルが1より大きい:A1>1
- A1のセルが1以上(1も含む):A1>=1
- A1のセルが1より小さい:A1<1 A1のセルが1以下(1も含む):A1=<1
- A1のセルが1ではない:A1<>1
例として、25℃以上の日は夏日と表示させるようにします。
=IF(B2>=25,”夏日”,”―”)
25℃以上の日は夏日と表示させて、そうではなかったら―を表示させるという式になります。
図で表すと下記のようなイメージになります。
IF関数の注意
真・偽の値を文字列で表示させる場合と、条件に字列を使用する場合は、””(半角ダブルクオーテーション)で挟みます。数字やセルはそのままでOKです。
IF関数の使い方応用編
35℃以上で猛暑日、30℃以上で真夏日、25℃以上で夏日、どれにも当てはまらなかったら―を表示させたい場合、IF関数に入れ子(ネスト)する必要があります。
この場合、数が大きいものから入力します。
=IF(B4>=35,”猛暑日”,IF(B4>=30,”真夏日”,IF(B4>=25,”夏日”,”―”)))
図で表すと下記のようなイメージになります。
IFS関数の使い方
IF関数に入れ子(ネスト)しすぎると数式が複雑化して分かりにくくなってしまいますが、
IFS関数を使用すると直観的にわかりやすい数式にすることができます。
IFS関数は条件が満たされているかを判定し、最初に真(TRUE)になった条件の値を返します。条件はいくつ入れてもOKです。
入力順に処理が行われるので、数が大きいものや優先度の高いものから入力します。
90点以上で花丸、70点以上で優、50点以上で良、30点以上で可と表示させたい場合の式です。
=IFS(B2>=90,”花丸”,B2>=70,”優”,B2>=50,”良”,B2>=30,”可”)
しかしこれだと30点未満の場合の条件がないので、#N/Aと表示されエラーになってしまいます。
図で表すと下記のようなイメージになります。
IF関数とは違いどれにも当てはまらなかった時の処理がないので、必ず当てはまるようにする必要があります。
この場合は30点未満は追試が表示されるようにします。これでエラーはなくなります。
=IFS(B10>=90,”花丸”,B10>=70,”優”,B10>=50,”良”,B10>=30,”可”,B10<30,”追試”)
図で表すと下記のようなイメージになります。30未満の数字は全て追試になります。
IFS関数を使わず、IF関数を使った場合
=IF(B10>=90,”花丸”,IF(B10>=70,”優”,IF(B10>=50,”良”,IF(B10>=30,”可”,”追試”))))
図で表すと下記のようなイメージになります。
IFS関数の注意
IFS関数は使えるバージョンが限られており、現在対応しているバージョンには下記になります。
- Office 365
- Excel 2019
- Excel 2016(※Office 365 サブスクリプションを購入している場合のみ)
- Excel Online
- Excel for Android(Phone/Tablet), iPad, iPhone
- Excel Mobile
最後に
【Excel】IF関数・IFS関数の基本と応用を紹介して
いかがだったでしょうか?
IF関数と新しく追加されたIFS関数の使い方をご紹介しました。
IF関数とIFS関数は似ていますが、どれにも当てはまらなかった場合の処理はIF関数にしかありません。そこさえ気を付ければすっきりとした数式にできます。
使用する場合はバージョンを確認してからご利用ください。